明治時代の巨大トンネル「湊川隧道」と
ニューレトロな「新開地」街歩き
明治時代につくられた日本初の河川トンネル・湊川隧道。2000年に本来の役割を終え、現在は国の有形文化財に登録されています。内部は定期的に一般公開されているものの、普段は非公開。その巨大トンネルと新開地・湊川の街の魅力を、地元に詳しい湊川隧道部の前畑温子さんと西島陽子さんのお2人がガイドとして伝えてくれます。
新開地・湊川エリアといえば、かつては大歓楽地として栄え、現在は下町情緒が楽しめる商店街を中心に賑わいをみせる街。歴史ロマンあふれる湊川隧道と昭和ロマンが残る商店街ツアーをインスタ―グラマーのウラリエさんが体験!


明治時代につくられた日本初の河川トンネル・湊川隧道。2000年に本来の役割を終え、現在は国の有形文化財に登録されています。内部は定期的に一般公開されているものの、普段は非公開。その巨大トンネルと新開地・湊川の街の魅力を、地元に詳しい湊川隧道部の前畑温子さんと西島陽子さんのお2人がガイドとして伝えてくれます。
新開地・湊川エリアといえば、かつては大歓楽地として栄え、現在は下町情緒が楽しめる商店街を中心に賑わいをみせる街。歴史ロマンあふれる湊川隧道と昭和ロマンが残る商店街ツアーをインスタ―グラマーのウラリエさんが体験!

神戸高速鉄道新開地駅前に集合。ツアー参加者に缶バッジと資料が配られます。

50年以上変わらない味で新開地の名物となっている「よつばや」のピロシキをはじめ、気になるお店が並ぶ地下道の案内を聞きながら街歩きがスタート。
階段を上がると、昭和初期には「東の浅草・西の新開地」と言われるほどの一大歓楽街だった新開地のどまんなか・新開地二丁目商店街に到着。新開地は、明治以前は旧湊川が流れていた場所。治水と神戸の経済発展のために、川を付け替えて新しく土地を開いた場所ということから「新開地」と名付けられたそうです。

ガイドを務める前畑さんと西島さんは、2人とも普段から新開地や湊川を日常的に利用しているので、ディープな街案内が期待できます。

法被とメガホンが目印の湊川隧道部に「ツアー感あって楽しい!」とウラリエさん。

「皆さんのためにレッドカーペットを敷いておきました!」という新開地駅3番出口から通じる階段は寄席の喜楽館のオープン時に改装されたもの。
寄席や豚まんなど、
新開地の名所の数々



かつては映画館や演芸場も多く、地元出身の映画評論家・淀川長治さんも「新開地は文化の噴水だ」という言葉を残しています。再び新開地に落語の定席を、という働きで2018年に開館したのが神戸新開地・喜楽館。「昔は近くに松竹座もあったんですよ」という案内に、「その頃の新開地を歩いてみたかったな~」とウラリエさん。
そして、このツアーの楽しみでもある試食タイム。大正14年創業の豚まん専門店「春陽軒」の豚まんを食べ歩き。地元の人にとって豚まんといえば春陽軒というほどおなじみの味なんだそう。

かつて新開地にあった大劇場の聚楽館の跡地。昔の写真がパネルになっています。

かつて新開地にあった大劇場の聚楽館の跡地。昔の写真がパネルになっています。
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大阪の天満天神繁昌亭に次ぐ
上方落語の定席のひとつとして開館した喜楽館。 春陽軒では毎日2~3000個もの豚まんを手作り。
「生地もみそ餡もおいしい!」とウラリエさん
湊川の歴史を楽しみながら、
公園、商店街をテクテク。




ウラリエさんも「ずっとなんでこんな地形なのか不思議だった」という湊川公園。
昔はここに神戸タワーもありました。
賑やかな商店街の中にも随所に新開地の歴史を見ることができます。新開地商店街を抜けると現れたのが湊川公園。地域の憩いの場です。
湊川公園は明治時代に付け替えられた旧湊川の跡地を活用したもの。今では公園部分だけですが、昔はこの高さの土手がずっと続いてたそうです。東西の行き来が不便で、さらに水害も多かったと聞くと、川の付け替えも納得です。
公園の⼭側にある神⼾新鮮市場では、再び試食タイムが。TVでも後世に残したいミックスジュースとして取り上げられた「マルカジュース」のミックスジュース。「街歩きの休憩にもめっちゃ良くて、おいしい!」とウラリエさんも絶賛。

マルカジュースは1杯110円!
「え、めっちゃ安くないですか。めっちゃおいしいし!」とウラリエさん。


「(商品に)さわるな」・「さわる人には売らない」と強い語調のポップが並ぶ気になる果物屋さん。
実は「神社仏閣にお供物としておさめることが多いんです。大切に扱わないと」と優しい配慮が故のポップなんだとか。神戸新鮮市場にはユニークなお店がたくさん。

湊川隧道へ向かう途中にある東山追分地蔵では、お地蔵さんには珍しいおみくじが引けます。
明治時代の大土木工事、
日本初の河川トンネル「湊川隧道」へ。



旧湊川の上に立つ街の歴史と現在を満喫して、いよいよ湊川隧道へ。旧湊川を付け替えて、西側の長田を流れる苅藻川に合流させるために会下山の下につくられた河川トンネルです。
湊川隧道は当時の土木技術を駆使して造られています。阪神淡路大震災では一部が崩壊したこともあり、河川トンネルとしての役目を終えました。明治時代の土木技術の高さを残す遺産であり、歴史的価値も高く、現在は国の有形文化財に登録されています。
「ライティングとレンガの雰囲気が最高で、気分が上がります。120年以上前に作られた川底だと思うと、ぞくぞくしますね」とウラリエさん。定期的に一般公開もされているので、何度か来たことがあるそうですが、「何回来てもいい!」とのこと。

夢野の丘小学校の近くにある湊川隧道の入口。「久しぶりなので楽しみ!」

120年以上前につくられたトンネルの中で隧道や神戸の歴史がわかる説明会。大人になるとわかる面白さ!

この雰囲気は湊川隧道ならでは。
「めっちゃ映えますよね」とインスタグラマーお墨付きです。

ここにしかないデザインマンホールは
コンテストで優勝した高校生の作品。「めっちゃかわいい!」
試食タイムと商店街の人たちとの
交流が楽しい神戸新鮮市場。



湊川隧道でタイムスリップした気分を味わった後は再び商店街に戻ってお買い物タイム。約500店舗集まっている湊川商店街と東山商店街、ハートフルみなとがわ、マルシン市場の一帯は「神戸新鮮市場」と呼ばれて親しまれています。

マルシン市場内にある「原とうふ店」では昔ながらの製法でおいしいお豆腐がつくられています。




てんぷらをつくる工程が見られるマルシン市場にある「かね竹」





東⼭商店街の「おかやん」では、“無限に食べれそう”なおいしさで人気のサキイカを試食。
東⼭商店街の「おかやん」では、“無限に食べれそう”なおいしさで人気のサキイカを試食。

湊川隧道部が関西ノート(株)とコラボして作った湊川隧道学習帳を扱っている東山商店街「佐藤紙店」では店主から東山商店街や市場での買い物のコツやを聞かせてもらいました。

ハートフルみなとがわでは昭和22年創業の老舗「くわの園」でおいしい湊川隧道ほうじ茶で一服。

実際に試食させてもらいながら、お店の人のお話が聞けるのはこのツアーならでは。地元民ならではのガイドのお二人の詳しい案内に「またゆっくり行きたいお店が一気に増えました」と神戸通のウラリエさんもご満悦。

旧湊川の付け替えによって誕生した
新開地・湊川の街をぞんぶんに楽しめるツアー。



ほかにも湊川公園下のミナエンタウンには旧作名画が2本立てで観られる「パルシネマしんこうえん」や大正元年創業の老舗の焼鳥店「八栄亭」など、魅力あるスポットをたくさん紹介してもらってツアーは終了。 「新開地・湊川が好きになった」「また絶対来ます」と参加者からは大好評。ウラリエさんも「旧湊川の付け替えによってできた街の歴史と今の活気ある商店街が楽しめて良かった。ガイドのお2人の、日常使いだからこそ知ってるお店の情報も最高でした!」と大満足のツアーだった模様。
最近は少なくなってきた商店街ですが、新開地や湊川の商店街は活気がいっぱい。湊川の歴史に触れながら、人情いっぱいの街歩きが堪能できるツアーです。湊川隧道は第1・3土曜日に一般公開されており、今回紹介したツアーはそれに合わせて不定期的にに開催されています。最新の湊川・新開地の魅力をぜひ湊川隧道部のみなさんと一緒に体験してみてください!

支配人がセレクトした2本立て名画が観られる「パルシネマしんこうえん」。
関西一円から映画ファンが集まる有名スポット。

あっという間の3時間半。「めっちゃ充実してました」と大満足のウラリエさん。
この日のウラリエさんのスケジュール
神戸高速鉄道「新開地」駅→新開地商店街→湊川公園→湊川隧道→
神戸新鮮市場→「新開地」駅 (解散)
ツアー概要
【湊川隧道】
普段非公開・神戸の地下に眠る
巨大トンネルへ !
湊川隧道部がご案内
~明治の大土木プロジェクト、
天井川の跡にできた一大歓楽地・新開地まで~
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企画実施:湊川隧道部
- https://minatogawazuido-bu.jp/
- メール minatogawa.zuidobu@gmail.com
※開催日など最新情報は湊川隧道部のSNSをご確認ください。
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- Instagramhttps://www.instagram.com/minatogawa_zuido/
- Xhttps://x.com/zuidobu
湊川隧道部が案内してくれる
新開地商店街を満喫!