日本一の酒どころ「灘五郷」で
日本酒の魅力を味わい尽くそう!
日本酒の生産量の約25%を占める全国一の酒どころ「灘五郷」には西宮から神戸市灘区一帯に25もの酒蔵があります。六甲山系のミネラル豊富な地下水に酒造好適米の山田錦、寒造りに最適な六甲おろしの風、水上輸送に便利な港を備えていたことから江戸時代から日本酒づくりがさかんに行われてきました。
資料館や工場見学、試飲ができるショップが併設している酒蔵も多く、気軽にいろいろな酒蔵めぐりができるのも灘五郷の魅力。そのなかでも江戸時代から続く酒づくりの今昔をガイドつきでじっくり学べるのが白鶴酒造資料館のフィールドパビリオンガイドツアーです。焼印枡とお酒のお土産つきのこのツアーに「毎日の晩酌は焼酎になりがちだけど、ゆっくり過ごせる日はやっぱり日本酒」と乗り物だけでなくお酒もお好きな三上さんが体験!

日本酒の生産量の約25%を占める全国一の酒どころ「灘五郷」には西宮から神戸市灘区一帯に25もの酒蔵があります。六甲山系のミネラル豊富な地下水に酒造好適米の山田錦、寒造りに最適な六甲おろしの風、水上輸送に便利な港を備えていたことから江戸時代から日本酒づくりがさかんに行われてきました。
資料館や工場見学、試飲ができるショップが併設している酒蔵も多く、気軽にいろいろな酒蔵めぐりができるのも灘五郷の魅力。そのなかでも江戸時代から続く酒づくりの今昔をガイドつきでじっくり学べるのが白鶴酒造資料館のフィールドパビリオンガイドツアーです。焼印枡とお酒のお土産つきのこのツアーに「毎日の晩酌は焼酎になりがちだけど、ゆっくり過ごせる日はやっぱり日本酒」と乗り物だけでなくお酒もお好きな三上さんが体験!

白鶴酒造資料館は昭和40年代まで日本酒づくりに使われていた蔵を改装した建物。「何度も来たことがあるし、イベントもやらせてもらったことがあるけど、こんなにじっくり見るのは初めて」と三上さんもワクワク。資料館は無料開放されているので単独でも見て楽しめるようになっていますが、白鶴酒造資料館の館長である高田昌和さんに一つひとつ案内してもらうことで、より清酒醸造が身近に感じられます。
昔ながらの酒造工程がそのまま保存されていて、作業内容の再現をするために等身大の人形が配置されています。酒づくりの工程順で順路が進むため、1階は洗米と蒸米となっています。当時の道具が展示されていて、ガイド付きなら実際に柵の中に入って近くで見ることも可能。「1階で蒸して、2階で冷ますので急いで2階に運ばないといけない。階段は当時のままなので、よく見ると急いでいた様がわかる跡が残ってます」と高田さん。「建物自体が貴重な資料だ」と感慨深く眺める三上さん。

館内にはいたるところで等身大の人形が仕事中。道具は当時のままのもので、どう使われていたのかが一目でわかるようになっています。

「真ん中にあるのが猿といって、均等に蒸すための道具です」という高田さんの説明に三上さんも「面白い名前だし、とにかく桶が大きくて深い!」とびっくり。


階級ごとに並べられたわらじからはサイズで子どもも酒づくりに参加していたことが窺えます。「重い蒸米を持ってこの階段を駆け上ったのか…」と眺める三上さん。
お米がどんどんお酒になっていく、
その工程を順番どおりに学べる!



2階に上がってすぐの放冷場では当時を再現してお米のレプリカが並んでいます。六甲山系から吹き下ろす風、六甲おろしが米を冷ますのに適していたのだそう。冷めたら、今度は麹菌を取り込むために「麹室(こうじむろ)」という高温多湿の部屋で作業していきます。麹菌を蒸米にまんべんなく付着させる床揉みという作業がむずかしく、実際に体験した三上さんも四苦八苦。
また、酒米を液体状になるまですりつぶし、酵母菌の繁殖をさせる工程を「酛立て(もとたて)」と言います。冬の寒い時期に深夜から朝にかけて、酒米をかき混ぜながらすり潰す一番の重労働だそうで、実際に体験した三上さんも「これをずっとやるのは大変だ~」とのこと。「この工程がなくても日本酒はできると気付いたのが山廃仕込み。酛立ては山卸しともいい、それを廃止したから山廃仕込みというわけですね」と高田さん。

蒸した米を広げて冷ます場所。敷地の中でも当時はこの場所が一番適していたのだそうで、合理的に蔵がつくられたのがわかります。


麹室では、実際の麹を使って麹の温度管理をする体験も。少量ならそのまま食べられると聞いて、三上さんも一口。「ほんのり甘くてすでにおいしい!」とのこと。

寒い時期に延々と 酒米をすりつぶす重労働の酛立て。「2人1組なので息を合わせるためにも歌をうたって作業していました」と高田さん。
三段仕込みに火入れ、貯蔵…
いよいよ日本酒ができあがる工程へ。



これまでの工程でできた酒母に水と米と麹を混ぜ合わせることを「仕込み」といい、三段階に分けて行うので「三段仕込み」といいます。大小さまざまな桶や道具にはすべて名前が付いていて、酒づくりに使う道具は250種類以上に及びます。なかでも猿や猫、狐といった動物が付いた名前が多く、「昔は小学校を卒業したくらいの子どもも酒づくりに参加していたから、子どもでも覚えやすい名前を付けたんでしょうね」と高田さん。子どもから大人まで、数多くの人が日本酒づくりに関わってつくられていたのが実感できます。
昔の酒づくりを学ぶことができる一方で、現代の酒づくりも工程に合わせて映像で見ることができます。コンピュータ制御や機械で安定的に生産できるようになった部分もあれば、人を必要とする大切な工程もあり、「見比べられるのも興味深いなあ」と三上さんも展示に見入ります。

大きな樽の縁に立つ人形を見て「これは確かに危険な仕事だ」と三上さんも心配に。「現在は絶対に落ちないような環境になっていますが昔は危ないですよね」と高田さん。

日本酒づくりはもちろん、樽や瓶に入れてラベルを貼るまでが酒蔵の仕事。「当たり前だけど、昔は全部が手仕事で頭が下がるね」としみじみ眺める三上さん。

現在はトラックや鉄道の陸路で運んでいますが、昔は船で。「樽廻船は重いお酒を底に積むんだよね。
船は左舷を接岸するからポートサイドって言うんだ」と三上さんの乗り物トリビアに高田さんも驚き。
現在のお酒づくりや取り組みを見て、
最後はきき酒&ショップを堪能!



1階に戻ってくると、白鶴が少量限定でつくっているお酒にクラフト工房も。「日本酒づくりはサスティナブルで、無駄なものが発生しない。自然と共生したものづくりなんです」と高田さんのお話どおり、酒米の稲わらを使った畳や日本酒づくりの過程で出る二酸化炭素を利用した水耕栽培なども展示。
そして最後はお楽しみのきき酒コーナーと売店でツアーは終了。きき酒コーナーでは有料で高級日本酒の試飲もあり、「一本買うには尻込みしちゃうお酒も気軽に楽しめるのは最高だね。飲み比べると全然違って面白い」とニコニコの三上さん。「展示を見た後に飲む日本酒は格別。昔ながらのお酒はもちろん、度数を抑えたお酒やおしゃれなパッケージのお酒も多くて、今の日本酒の面白さがわかる。何買うか迷っちゃうなあ」とお買い物を楽しみました。
昔と現在の日本酒づくりを一緒に学べて、実際にそのお酒を味わうことができる白鶴酒造資料館。灘五郷にはほかにも楽しめる酒蔵がたくさん!ぜひ皆さんも体験してみてください。

現在の白鶴の取り組みを紹介しているコーナー。法被を着て撮影できるスポットも。

「まるの抱き枕がある!良い夢見られそう(笑)」と三上さん。

きき酒コーナーで「めっちゃおいしい!」と今日一番の笑顔の三上さん。時期に合わせて、白鶴自慢のお酒が各種試飲できます。
この日の三上さんのスケジュール
白鶴酒造資料館
ツアー概要
「灘五郷」でSDGs を体験~世界で最も有名な日本酒の銘醸地を味わい尽くす~
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白鶴酒造資料館 ガイド付きツアー
- 実施日:通年(9:30~16:30 最終入館16:00)
- 休館日:年末年始(2025年12月28日~2026年1月4日)
- 料金:3,500円(英語通訳+4,000円)
- 入館料無料(自由見学)※10名以上は要予約
- 予約:事前(1か月前)に電話にて要予約
- 所要時間:約2時間
- 神戸市東灘区住吉南町4丁目5-5
- 電話:078-822-8907
- https://www.hakutsuru.co.jp/community/shiryo/
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当時の酒蔵がそのまま資料館に。
いざ見学スタート!